本、テレビ、インターネット、SNS……
現代は情報であふれています。
日頃から目にしているその情報は本当に必要なのでしょうか?
必要な情報はきちんと記憶できているでしょうか?
『インプット大全』はそんな情報化社会のなかで、時間をムダにしないインプット術が解説されています。
本書を読めば、本当に必要な情報を知識として定着させる方法がわかります。
またシリーズに『アウトプット大全』がありますが、「どっちを先に読めばいい?」「どっちを読めばいい?」といった疑問も多いようです。
2冊とも読んで感じたのは「『アウトプット大全』でアウトプットの重要性を理解してから『インプット大全』を読むとより効果的」ということ。
もっとも重要なインプット術は「アウトプットを前提にインプットすること」だからです。
2冊をあわせて読めば、仕事もプライベートも充実していくでしょう。
▼『アウトプット大全』のレビューはこちら
『インプット大全』の著者
本書の著者である樺沢紫苑さんは「日本一アウトプットしている精神科医」です。
精神科医でありながら作家としての肩書もあり、本書『インプット大全』のほかにも以下のような本を書かれています。
YouTubeでも脳科学や精神医学に基づいた情報を発信しており、チャンネル登録者は40万人以上を数えます。
(2023年3月28日現在)
『インプット大全』から学べること
ぼくは『インプット大全』(本書)と『アウトプット大全』の両方を読みました。
そのうえで、本書から学んだことを記録しておきます。
必要のない情報は捨てる
インプットの質を高めるには、必要のない情報は捨てることが不可欠です。
現代社会は大量の情報であふれかえっているため、直近1週間で触れた情報をすべて思い出せる人はまずいないでしょう。
それを本書では「インプットの97%は無駄」と表現しています。
つまり、大量にある情報の大部分は不要なのです。
たとえばテレビ。
テレビのニュースは8割が不要です。
テレビのニュースはネガティブな内容を取り上げ、不安をあおることで視聴率をあげる構成になっています。
また、テレビ局は自分たちの主義主張に沿った報道をするので、テレビのニュースだけを見ていると考えが偏ってしまいます。
いわゆる「偏向報道」というやつです。
ちょっと話がそれました。。。
ここでお伝えしたいのはテレビのニュースがいい例で、インプットの精度を高めるには「いらない情報は捨てる」意識が必要ということです。
アウトプット前提でインプットする
必要な情報をきちんとインプットするには「アウトプットすることを前提にしたインプット」が欠かせません。
『アウトプット大全』を読めばわかりますが、アウトプットすると記憶が定着します。
さらに「アウトプットしよう」と思いながらインプットするとノルアドレナリンが分泌され、集中力や記憶力、思考力が高まるのです。
「アウトプット前提のインプット」とは、たとえばこんなケース。
- 内容をノートにまとめる前提で、本を読む
- 友人に感想を話す前提で、映画をみる
- レポートを書くのを前提に、講義を受ける
インプットの効果を実感できるのは数年~10年後
残念なお知らせですが、インプットの効果を実感できるのは数年〜10年後です。
インプットの効果を実感するステップは次の通り。
- インプットしたことを「知っている」状態
- インプットしたことが「身についている」状態
- 「なりたい自分」になる
この段階を踏むのには、時間がかかります。
なのですぐに結果を求めようとせず、「数年後の自分のためにインプットしている」と思えばいいのです。
『インプット大全』を読んで実践したいこと
『インプット大全』を読んでみて実践したいことを書き留めておくので、参考にしてください。
アウトプット前提で読書して、ブログに書評を書く
インプットした情報を知識として身につけるには、アウトプットが不可欠です。
大切なのは何冊の本を読んだかではなく、どれだけアウトプットをしたか。
読書の量(=インプットの量)を増やしても、アウトプットしなければ記憶に残らないし、本の内容も身につきません。
なのでアウトプットを前提として本を読み、その本の内容をブログに書評としてアウトプットしていこうと思いました。
すでにブログに書評は書いていますが、この本からの学びが続ける根拠にもなります。
継続するには理由づけが必要ですからね。
ということで、読書の量にはこだわらず、本を読んだらアウトプットすることが必須です。
メモにアイデアを蓄積して「第二の脳」にする
脳のキャパシティは想像よりも小さいので、記憶するよりもメモをして「第二の脳」として活用していこうと思いました。
メモは次のように活用できます。
- アイデア出しの「ネタ帳」として使う
- たまに整理することで、気づきやアイデアを得る
- 見直して記憶を強化させる
1つ目の「ネタ帳」としての活用はわかりやすいと思います。
次に「整理」について。
時間があるときにメモを整理すると、蓄積された情報のかけ算によって、新たな気づきが得られます。
また、アイデアは時間を置いておくとより良いものに育っていきますが、これを「ふ化(インキュベーション)」と呼ぶそうです。
そして最後に「見直し」。
『アウトプット大全』では「2週間に3回以上のアウトプットで記憶が強化される」と書かれていましたが、「2週間に3回以上のインプット」でも代替できるとのこと。
アウトプットの繰り返しが理想ではありますが、インプットでも繰り返せば記憶に残りやすくなるのです。
このように、メモはただ記録するだけではなく、「第二の脳」として活用するといいでしょう。
YouTubeでの勉強量を増やす
動画は情報量が多いので、学びの量も多くなり、記憶にも定着しやすいです。
動画には「言語情報(文字)」だけではなく、「視覚情報(映像)」や「聴覚情報(音声)」といった非言語情報も含まれています。
とくに表情や声のトーンといった非言語情報は感情を動かすため、記憶に残りやすいそうです。
YouTubeは娯楽目的で見ている人が多いと思いますが、情報源としても効果的。
ぼくも勉強といえば本やWebサイトが中心でしたが、YouTubeも学びのツールとして積極的に活用したいものですね。
まとめ:『インプット大全』の書評・要約
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
この記事を読んでいただいた方の中には「『インプット大全』なのに、アウトプットについて書いてない?」と思った方もいらっしゃるかもしれません。
でも、それだけアウトプットが重要ということです。
この本のタイトルは『インプット大全』ですが、ざっくりまとめると「アウトプットとインプットをセットにすると学びの質が上がる」と書かれています。
本書『インプット大全』のシリーズ本に『アウトプット大全』もあります。
冒頭でも書きましたが、個人的には『アウトプット大全』を先に読んでから『インプット大全』を読むとより効果的かなと思いました。
この2冊をセットで読むと理解が深まり、仕事やプライベートに役立てられると思いますよ。
▼『アウトプット大全』のレビューはこちら
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