経済的自立と早期退職を意味するFIRE(Financial Independence, Retire Early)は、簡単にいえば「大金を作って、早く自由になろう」という考え方です。
2010年代にアメリカで広がり、近年は日本やヨーロッパでもその考えが広がりつつあります。
FIREについて書かれた本はアメリカの本を翻訳したものが多いですが、この『普通の会社員でもできる 日本版FIRE超入門』は日本の制度や生活にあった「日本版FIRE」について書かれています。
ぼくはFIREしようとは考えていませんが、本書を読んでみたところ「FIREを目指す人でなくても、お金について幅広く学べる本」だと感じたのでレビューします。
『普通の会社員でもできる日本版FIRE超入門』の概要
本書ではFIREを実現させる方法として、以下の3点をあげています。
- 所得を増やす:転職、副業、自己研磨によって年収をアップさせる
- 支出を減らす:できる限りの節約をする
- 資産を増やす:1.と2.で確保したお金を投資で増やす
そして、この3項目について具体的に何をすればいいのかを述べています。
FIREを実現させる方法はいたってシンプルなのです。
なのでFIREしたい人限定の本ではなく、お金まわりのことをまんべんなく解説した本でもあると感じました。
リタイアする年齢を引き上げた「プチFIRE」や、FIRE達成後の生活をどうすればいいのかも解説されています。
所得を増やす方法
本書では、所得を増やすためにできることとして
- 資格手当がつく資格の勉強をする
- 転職アプリに登録する
- 副業をはじめる
といった項目を紹介しています。
副業は「ストレスなく自分のペースでできるもの」を推奨しているので、ブログは副業に適していると感じました。
副業や転職はしなくても、今の仕事を効率化すれば収入アップにつながります。
なので自己投資は欠かせないですね。
支出を減らす方法
支出を減らす方法には、
- 家計簿アプリを使ってみる
- 不要なサブスク(定額制サービス)は解約する
- 省エネ家電への切り替えや割安サービスへの乗り換えをする
という方法が紹介されていました。
節約の心構えとして「生活の質を落とさずコストだけ落とす」と書かれていて、とくに印象に残りました。
資産を増やす方法
資産を増やすための資産運用について書かれていますが、どんな投資が安全なのかも解説されています。
とくに投資は「NISAやiDeCoの満額利用からはじめる」ことが推奨されています。
ぼくもつみたてNISAをやっているので、間違えていなかったんだと安心しました。
まとめ:『普通の会社員でもできる日本版FIRE超入門』の書評・要約
『普通の会社員でもできる日本版FIRE超入門』は日本の制度にあったFIREを達成するための本です。
ですが、身の回りのお金について解説されているので「お金の入門書」でもあると感じました。
学校でお金について勉強することはほとんどないため、人生に必要なお金の知識を身につけたい方にもおすすめの1冊です。
本書は所得の増やし方・支出の減らし方・資産の増やし方について、さまざまな方法が書かれていますが、重要なポイントは人それぞれです。
実際に読んでみて自分にあった項目を実践すると、FIREやより豊かな暮らしに近づくでしょう。
コメント